広島駅から市電で二駅「的場町」が最寄り。WINS広島のすぐ裏
広島ラーメンというのはあまり聞いたことがないかも知れませんが,あっさり中華そばよりも豚骨寄りで「ややこってりした中華そば」という形容がぴったり合います。
麺は大多数の店舗では製麺所製の中細麺(一部においては自家製)を基本形としている。少数派ではあるが中太麺(製麺所特注または自家製)の物を使う店もある。
スープは一般的な古くからある「広島ラーメン」の基本形としては醤油味のタレに豚骨、鶏ガラ、野菜などを濁るまで煮出したスープを注いで茶褐色に濁った(言わばコーヒー牛乳的な色)類に仕上げる「豚骨醤油」スープ。豚骨ベースとはいえ、かなりあっさりしている。特に味に突出した部分も無く、香りも極めて穏やか。一口で言うとあっさり・さっぱりした優しい味の物が多いと言える。従ってインパクトはあまり強くなく、他府県の有名ご当地ラーメンのスープのような際立った個性はないが、地元では古くから愛されている。
「際だった個性はない」と言ってしまえばそれまでですが,個人的にはすごく好きな系統です。
さて,今回ご紹介する「こうちゃん本店」は,広島駅から市電で二駅の「的場町」から徒歩2分の立地です。広島駅から歩いても10分ちょっとです。
赤い外観が目印で,遠目からもよくわかります。場外馬券売り場のWINS広島のすぐ裏にあり,競馬開催時には多くの競馬ファンで埋まるのだろうと思います。
店内は厨房を取り囲むように鋭角三角形型のカウンター
店内は厨房を取り囲むように鋭角三角形のカウンターがあります。テーブルはなくこじんまりとしたお店です。
年季の入ったお店で,「屋台料理の店」「深夜0時まで営業中」の看板があります。中華そば650円はこのご時世で安いですよね。
もう一つのウリはおでん(各150円)です
居酒屋としても使われるであろうこの店のもう一つのウリはおでんです。店内に入るとすぐに大きな鍋で煮込まれたおでんが良いにおいをさせています。
なお、ベーシックな「広島ラーメン店」においては「焼き飯(チャーハン)」「ぎょうざ」といった極普通の他県のラーメン店にもあるものに加え「おでん」を置いてある店もかなり多い。
広島ラーメンのお店では,おでん併売は定番の一つとのことです。中華そばが来るまでに,おでんをいくつかつまみながら生ビールを一杯という使い方になりますね。
たまご,厚揚げ,ゴボウ天をいただきました。よく味がしみていてGOODです。もう少しアツくてもいい気がしますが,良い味が出ています。
すべてのおでんに串がささっているのは,食べた数を勘定するためだと思います。…ただ,会計時にはおばちゃんに「おでん何本?」と自己申告でしたが(^^;)。
650円とは思えないほどチャーシューがたくさん入っていてコスパよし!
さて,中華そばがやってきました。あくまでラーメンではなく中華そばです。もやしとネギ,メンマにチャーシューというオーソドックスな構成です。
上記の写真を見ていただくとわかるのですが,チャーシュー麺でもない(そもそもチャーシュー麺というメニューがない)のにしっかりとしたチャーシューがかなり入っています。これは嬉しいですね。
麺は伝統的な中細麺です。博多ラーメンほど細くないですが,現在のラーメンとしては結構な細麺ですね。スープがよく絡みます。
そして,一般的な中華そばの透き通った醤油スープと違うのが,この濁り具合です。先ほどもご紹介したように,広島ラーメンは茶褐色に濁った豚骨醤油スープです。
ただ,豚骨醤油といっても和歌山ラーメンほど濃厚なわけではありません。あくまで「あれ?普通の中華そばと思っていたら,以外と濃いめだな」ぐらいの感覚です。
「個性がある!」とは言えませんので,わざわざ「広島ラーメンを食べに行った」という感覚はありませんが,どこか昔懐かしい,それでいてしっかりと満足感のあるラーメンです。京都の伝統的な醤油ラーメンに通ずるものがありますね。
私は好きですねー。広島に来たら流行の「広島つけ麺」ではなく,こちらをいただきたくなります。
まとめ
広島市南区の「こうちゃん本店」は競馬ファンがついでに食べるというだけではもったいない魅力があります。
たしかに「広島ラーメン?なにそれ?」と言われてしまう感はあるのですが,どこかほっとさせてくれる味わいで,地元の人に長く愛されているのも納得です。
広島ラーメンというと,その元祖は2017年に閉店してしまった「しまい」と,現在も営業中の「陽気」ですが,個人的には陽気よりも「こうちゃん本店」の方が好きです。
「陽気」は人気店なので並ぶこともありますし,中華そばを食べたらすぐに席を立たないと…って気分になるんですよね。「こうちゃん本店」はたいてい空いてますし,おでんをつまみにビールを飲むのが最高です。
というわけで,みなさんも広島に旅行する機会があれば,マイナーな「広島ラーメン」を思い出してみてください。
日本中,世界中を旅するためのマイルを効率的に手に入れる方法を上記の記事で解説しています。もしよろしければ,どうぞ。日本中のラーメン食べ歩き,世界の麺類食べ歩きも夢じゃない!
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