ドコモの月額980円のシンプルプランが一人でも適用可に
「カケホーダイ&パケあえる」で長らく通話し放題付きの基本プラン(カケホーダイプラン/カケホーダイライトプラン)を強制し続けてきたドコモですが,2017年4月27日から月額980円(税別)の「シンプルプラン」を導入しました。
さらに,2017年12月27日から,シンプルプランを「ウルトラデータLパック」「ウルトラデータLLパック」と組み合わせることが可能になり,一人でもシンプルプランが使えるようになりました。
上記の通り,カケホーダイプラン/カケホーダイライトプランに次ぐ,基本料金としては税抜き980円という格安維持可能な第三のプランがドコモのシンプルプランなです。いわゆる格安SIM(MVNO)対抗のプランと見て間違いありません。
シンプルプランでは,家族間通話以外のすべての通話に20円/30秒がかかります。ただ,LINEをはじめとするSNS情報交流がメインとなり,なおかつLINE Outなどの音声通話もアプリ経由の手段がメジャーになったいま,音声通話ナシのプランが求められているのは間違いありません。
プラン名 | 容量 | 定額料 | シンプルプラン | |
---|---|---|---|---|
家族 | ウルトラシェアパック100 | 100GB | ¥25,000 | ○ |
ウルトラシェアパック50 | 50GB | ¥16,000 | ○ | |
ウルトラシェアパック30 | 30GB | ¥13,500 | ○ | |
シェアパック15(標準) | 15GB | ¥12,500 | ○ | |
シェアパック10(小容量) | 10GB | ¥9,500 | ○ | |
シェアパック5(小容量) | 5GB | ¥6,500 | ○ | |
ひとり | ウルトラデータLLパック | 30GB | ¥8,000 | ○ |
ウルトラデータLパック | 20GB | ¥6,000 | ○ | |
データMパック | 5GB | ¥5,000 | × | |
データSパック | 2GB | ¥3,500 | × |
2017年12月27日から,シンプルプランとシェアパック(家族向け),データパック(単身向け)のシンプルプラン対応は上記の通りとなりました。
一人の場合に安価なデータMパックやデータSパックが選べないのは残念ですが,データMパック(5GB)と1,000円(税抜)の差で20GB使えるウルトラデータLパックへの対応は嬉しいですね。
ドコモのシンプルプランの基本的な料金構成
シンプルプランはもともとシェアパック(家族向け)専用でしたが,2017年12月27日からひとりでも使えるようになりましたので,2パターンに分けて解説したいと思います。
家族で利用する場合
ドコモのシンプルプランを家族で利用する場合,シェアパック子回線への追加での最低維持費は,上記の通り税抜きで1,780円,税込みで1,922円となります。SPモード無しのいわゆる「寝かせ」であれば,税込みで1,598円がドコモの最低維持費となります(ただし,シェア子回線に限る)。
上記の図の通り,代表回線にもシンプルプランが適用可能な点は興味深いです。節約がはかどりますね。
ひとりで利用する場合
一人で利用する場合は,最低でも6,000円(税抜)/月のウルトラデータLパックんぽ契約が必要ですので,月7,280円(税抜)からと,それほどお安くなりません…。
一人でもシンプルプランが使えるようになったのですが,節約効果はそれほど高くないというところです。ただ,通話をまったくしない&データは20GBたっぷり使いたいという方は,シンプルプランを選べばいまよりは少しマシかもしれません。
下記の記事でさらに実際にシンプルプランへの変更手続きとその注意点を書きました。
家族で利用する場合「ウルトラシェアパック30」はおトク
「ウルトラシェアパック30」は,もっとも需要が多い部分に,絶妙な価格設定を入れてきたなーという印象です。GB単位で計算し直すと,下記の通りとなります。
プラン名 | 容量 | 定額料 | 定額料/1GB | 下位プランとの単価差 |
---|---|---|---|---|
ウルトラシェアパック100 | 100GB | ¥25,000 | ¥250 | ¥70 |
ウルトラシェアパック50 | 50GB | ¥16,000 | ¥320 | ¥130 |
ウルトラシェアパック30 | 30GB | ¥13,500 | ¥450 | ¥383 |
シェアパック15(標準) | 15GB | ¥12,500 | ¥833 | ¥117 |
シェアパック10(小容量) | 10GB | ¥9,500 | ¥950 | ¥350 |
シェアパック5(小容量) | 5GB | ¥6,500 | ¥1,300 | ― |
いかにウルトラシェアパック30が絶妙な設定であるのかがわかります。お得ですね!
「ずっとドコモ割」では,新設のウルトラシェアパック30は,旧プランであるシェアパック15と割引額が変わらないのは残念な点です。ちょっとぐらい色を付けてくれても良さそうなものなのに…。
一人で利用する場合は「ウルトラデータLパック」がおトク
プラン名 | 容量 | 定額料 | 定額料/1GB | 下位プランとの単価差 |
---|---|---|---|---|
ウルトラデータLLパック | 30GB | ¥8,000 | ¥266 | ¥34 |
ウルトラデータLパック | 20GB | ¥6,000 | ¥300 | ¥700 |
データMパック(適用不可) | 5GB | ¥5,000 | ¥1,000 | ¥750 |
データSパック(適用不可) | 2GB | ¥3,500 | ¥1,750 | ― |
ひとりで利用の場合はもっと差がハッキリ出ています。そもそも,データMパックとデータSパックは,シンプルプラン適用不可なのですが,上記を見てもらうと,「適用不可でも構わないのでは」と思いたくなるほど,データMパックとデータSパックは1GB当たりのコスパが悪いです。
ひとりで利用する場合は,「ウルトラデータLパック」がおトクですね。通話に20円/30秒かかりますので,通話を少しでも使うとすぐに損をしてしまいます。通話はしない or 別の端末ですると割り切れば,シンプルプラン&ウルトラデータLパックは良い選択肢だと思います。
まとめ
ドコモによるシンプルプランの導入は,過去の音声通話従量課金システムへの返り咲きです。ただ,ドコモとしても,いまさら音声通話で利ざやが稼げると思っているはずもなく,あくまで格安SIM(MVNO)に対する安さへの対応かと思われます。
一方でユーザー側にとっては,維持費の低下は歓迎すべきところです。2017年12月27日からは,一人で利用する場合のウルトラデータLパックにも対応したことで,より選択肢が広がりました。
ただ,月々サポートとの関係は気になるところです。ドコモは2017年4月3日までは,安価なデータSパックやシェアパック5については,月々サポートを減額する措置をとってきました。しかし,2017年4月4日から,これらの減額措置を撤廃しました。
2017年4月3日以前に対象機種を購入され、「データSパック(小容量)」「シェアパック5(小容量)」にご契約または変更された場合、機種によって適用額が432円(税込)/月減額となります。
シンプルプランについては,いまのところシンプルプランを選ぶことで月々サポートを減額するという話は聞こえてきませんが,この点は注意が必要です。
こうした問題がなければ,シェアパックで使う場合に,ユーザーとして重要なのは,いわゆる寝かせ回線のことです。シェア子回線でSPモード無しの維持のとき,最低維持費が1,598円(税込み)であるなら,それ以上の月々サポートを確保できれば,親回線(シェアパック支払い回線)への負担軽減が可能です。
従来は親回線への月々サポートの還元は,月々サポートの額が高いMNP(乗り換え)が前提でしたが,1,598円(税込み)が最低維持費なら,月々サポート二千円そこそこの機種変更でも十分に貢献できます。この点が,ドコモのシンプルプラン導入の最大のメリットではないでしょうか。
下記の記事でさらに実際にシンプルプランへの変更手続きとその注意点を書きました。こちらもご参照ください。
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