ANA Phoneの第4弾はXperia XZ3！でもマイル単価的にはお話にならない話

マイルが貯まるスマートフォン「ANA Phone」第4弾！

その手に、いつも翼を｜ANA Phone

2018年11月29日より，ANA Phoneの第4弾としてXperia XZ3が追加されることが発表されました。というかまだあきらめてなかったんですね，このシリーズ…。

というわけで，新しく機種が追加されるANA Phoneについて，陸マイラー視点＆ケータイ節約術視点で分析をしていきたいと思います。興味にある方は，ぜひご一読ください。よろしくお願い申し上げます。

マイル単価的にまったくお得ではありませんが…

2016年12月2日にソフトバンク網を利用したMVNOの「ANA Phone」第一弾として，Xperia XZが発売されました。2017年8月1日には，第二弾のAQUOS Xx3 miniが発売されました。そして，2017年11月10日には第三弾のXperia XZ1が発売されました。

マイル×ケータイをテーマに掲げる本ブログでは，早速，ANA Phoneでどれだけマイルが貯まり，マイル単価がいくらになるのか計算してみました。

先に結論を書いておくと，基本的には2年間使わないと損です。また，4ヶ月ほど契約してマイルだけかっさらうのは，かなりマイル単価が悪いです。マイル単価的にはまったくおトクではありません。

ただし，普通にソフトバンクのスマホを使うよりはマイルが貯まるというのは，それはそうです。ただ，ソフトバンクのスマホをもっともっとお得に使う方法はあります。たとえば，下記の記事をご参照下さい。

【おとくケータイキャンペーン】ソフトバンクのiPhone13シリーズ登場！Redmi Note 9T（Xiaomi製）なら一括1円！

2021-09-15

ANA Phoneの端末はXperia XZ1とAQUOS Xx3 mini

ANA Phoneの端末は，2017年11月10日に導入されたXperia XZ1と2017年8月1日からのAQUOS Xx3 miniです。Xperia XZは完売で取り扱い終了の模様です。

2018年11月29日より追加されるANA Phoneの第4弾，Xperia XZ3はまだ詳細がでていません。

Xperia XZ1のスペック

AQUOS Xx3 miniのスペック

端末代金については，ソフトバンクのXperia XZ1やAQUOS Xx3 miniの機種代金と同じです。

新たに「機種変更」が追加

ANA PhoneがXperia XZだけだったときは，「のりかえ（MNP）」と「新規契約」のみで，「機種変更」はありませんでした。その時点では，本記事ではこの点を下記のように書いていました。

ANA Phoneに機種変更がないのは，これが初めてのANA Phoneだからかもしれません。つまり，ANA PhoneからはANA Phoneにしか機種変更できない可能性があります。これはかなりのデメリットですね。

しかし，ANA Phone第2弾として，AQUOS Xx3 miniが追加された時点から，「機種変更」が選べるようになりました。

まあ，「機種変更」が選べるようになったといっても，ANA Phoneの中の機種だけが対象のようですので，対象機種が極めて少なく不利であることには変わりはありませんが…。

機種代金はソフトバンク契約と同じ＆月月割もあり

機種代金はソフトバンク契約と基本的には同じで月月割もあります。ということは，やはりソフトバンク契約です。

Xperia XZ1の機種代金

上記がANA PhoneのXperia XZ1の機種代金一覧です。発売当時に比べて月月割が増額されており，全オーダーで3,200円となっています。

AQUOS Xx3 miniの機種代金

上記がANA PhoneのAQUOS Xx3 miniの機種代金一覧です。こちらも全オーダーで月月割がそろえられています。

機種代金についての考察

Xperia XZ1の端末代金は93,120円，AQUOS Xx3 miniの端末代金は68,640円です。これをまともに払うと，34,400マイルもらってもこの時点で割に合わない感じです。

まして，月月割も高額なので，2年以内に解約すると，この高額な月月割を捨てることになってしまいます。ANA Phoneを買うなら，2年持つしかないということになります。

維持費だけを想定してマイル単価を計算してみる

このように，ANA Phoneは端末代金を考えると，まったく元が取れませんが，それでも維持費にだけ注目して，マイル単価をとりあえず計算してみたいと思います。

マイルの貯まり方は2種類。一つがANA Phoneを持っているだけでもらえる「月々マイル」，もう一つがANAに乗るたびにもらえる「ボーナス搭乗マイル」です。特典２の「ボーナス搭乗マイル」が大きいのですが，契約内容に応じて回数上限が制限されています。

2017年9月22日より「データ定額50GB」が新設（30GBは廃止）

「ANA Phone」、50GBのデータ定額サービスを提供開始 | SBパートナーズ株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ

Ana Phone第3弾，Xperia XZの発売前の2017年9月22日に，「データ定額50GB」が新設されました。従来の「データ定額30Gb」よりも月額料金は安くなり，20GBアップです。大容量優遇の方向性を打ち出しました。

最初の2年間：スマ放題

最初の2年間：スマ放題ライト

そしてこちらが最初の2年間の料金プランです。最大33,400マイルは，月額通信料10,000円の50GBプランを2年契約した場合の金額です。ちなみに50GBプランを24ヶ月契約すると，その維持費は262,440円です（契約手数料含む）。

マイル単価7.86円ですね。2年間ソフトバンクのスマホ回線が使えるわけですので，単純なバイマイルではありません。どうせスマホ回線は必要なのだから，それもいいんじゃないかと考えることも可能です。

ただ，「何でもいいからマイルが欲しい！」ということなら，100%還元案件をしましょう。TOKYUルートを使えば，ANAマイル単価1.1円ぐらいでバイマイルは可能です。あくまでスマホのオマケとして，マイル単価7.86円をどう考えるかです。

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2020-08-17

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2017-11-01

4ヶ月契約の場合にマイル単価効率を最大化するには

まず，上記の画像で確認できるように，利用開始後に低い料金プランに変更すると,最も低い料金プランの「搭乗ボーナスマイル権利」が取得されます。したがって，プラン変更はできないという前提で話を進めます。

マイル積算日

月々マイル：マイル積算のタイミングは、ご利用月の翌月末頃です。
搭乗ボーナスマイル：マイル積算のタイミングは、搭乗月の翌月末頃です。※1～3カ月目の搭乗ボーナスマイルは4カ月目に積算されます。

そこでこの記述に注目します。搭乗ボーナスマイルの付与が4ヶ月目になるということは，最低でも4ヶ月は契約しないとボーナスマイルがもらえないわけですが，逆に言えば最初から4ヶ月の契約を前提にすればマイル単価が最大化されるということになります。ただし，後述しますがブラックリストの危険性はあります。

月々マイルについては，対象月の翌月末日になるので，解約月の翌月は月々マイルをもらえないと思われますので，4ヶ月の契約でもらえる月々マイルは3回分と予想しておくこととします。下記は税込みで計算しています。端末代金は含んでいません。維持費のみの計算です。

4ヶ月契約により，マイル単価を計算した結果，もっともよかったのは，スマ放題ライト50GBプランで64,044円の維持費を使って21,230マイル獲得＝マイル単価3.03円となりました。

ただし，30GBプランの場合は5回はANAに搭乗しなければなりません。条件は下記。

①国内線および国際線に、ANAマイル積算対象運賃でご搭乗いただき、ANA Phoneに登録済のANAマイレージクラブお客様番号にフライトマイルを積算された場合、1回（1区間）につき、搭乗ボーナスマイルとして4,000マイルが積算されます。

4ヶ月目末に解約する場合，契約3ヶ月目までに5回搭乗を終えておかないといけませんね。マイラーなみなさまだと余裕の条件かもしれませんが，一般の方にとってはちょっと厳しい条件かもしれません。ANAのSFC修行僧のみなさまは，どうせ短期間に多く飛ぶので一考の余地ありでしょうか。

4ヶ月目での解約はソフトバンクでブラックリスト（BL）入りの可能性大

さらにもう一つ重要なことをお伝えしておきます。MVNOとはソフトバンク系列なので，4ヶ月での解約はブラックリスト（BL）となり，ソフトバンクでの契約が出来なくなる可能性があります。ご注意ください。

かといって，何ヶ月継続契約していればOKという基準もありませんので，ここでは仮に4ヶ月継続で計算しました。

先にも述べたように，月月割も2,000円～3,200円と高額なので，2年以内に解約すると，この高額な月月割を捨てることになってしまいます。ANA Phoneを買うなら，2年持つつもりの方限定ということになります。

まとめ：改めて端末代金も考慮すると…

そして，もう一度，端末代金についても書いておきます。Xperia XZ1の端末代金は93,120円，AQUOS Xx3 miniの端末代金は68,640円です。これをまともに払うと，33,400マイルもらっても割に合いません。

まして，月月割も2,000円～3,200円と高額なので，4ヶ月目で解約すると，この高額な月月割を21ヶ月分も捨てることになってしまいます（月月割は契約翌月から適用のため）。

例えば，Xperia XZ1の「のりかえ（MNP）」の場合，3,200円の月月割を20ヶ月分捨てると64,000円，「機種変更」の場合は2,000円の月月割を21ヶ月分捨てると42,000円の損失となります。

このとき，Xperia XZ1の端末代金は「のりかえ（MNP）」で実質80,320円，「機種変更」で実質87,120円となります。ほぼ全額を自腹で端末購入した感じになりますね。

この端末代金に加えて，本記事で紹介した維持費がかかります。例えば4ヶ月維持の場合，スマ放題ライト50GBプランで64,044円の維持費を使って21,230マイル獲得です。「新規契約」なら約12万円強を使って，得られるものはANA Phone（Xperia XZ）と21,230マイルです。さらに解約金（10,260円）もかかります。マイル目当ての場合はとてもじゃないですが，割に合いません。

さらに言えば，2年間契約継続させるなら，そのあともお得意様としてさぞ優遇してくれるのかと思えば，3年目以降は月々マイルを半分以下に減らし，新たな搭乗マイルボーナスの権利回数も上乗せしないという冷遇っぷりです。

3年目以降：スマ放題

3年目以降：スマ放題ライト

つまり，どっちもどっちの狐の化かし合いみたいなものです。相手の思惑に乗る必要はありません。もし，ANA Phoneを購入する（した）という人は，購入2年後に必ず見直しをしましょう。

結論として，ANA Phoneをマイル目当てだけで購入しようという考え方は，絶対におすすめしません。特に4ヶ月目での解約は，ソフトバンクのブラックリストになる可能性も極めて高いので。

あるとすれば，自身のメイン回線をANA Phoneにするという考え方です。ただ，3年目以降の冷遇を見てみると，とてもじゃないですがメイン回線をANA Phoneにするのはオススメできません。

もし，メイン回線をANA Phoneにするのであれば，2年ちょうど使って「のりかえ（MNP）」ですかね。あえて，ANA Phoneを持つ意味を探すとすれば，2年間使う人です。普通に他社のスマホを使っても，ちょっとクレジットカードのポイントが貯まるぐらいで，ANAマイルは貯まらないので。

スマホ代というどうしても必要なキャッシュアウトをANAマイルにしたいという人なら，何とか意味がないこともないかもしれない可能性が少しあります。おすすめはしませんが…。

さらにANA Phoneに頼らずとも，ANAマイルの効率的な貯め方は下記で紹介しています。ANAマイルが欲しい方はぜひ，コチラをご参照ください。