パワーワード「無線LANケーブル」の哲学
2017年10月16日,Wi-Fi認証のWPA2という規格について,脆弱性情報が予告され「これはヤバい!」と世界中の話題となりました。
Wi-Fi認証のWPA2に複数の脆弱性? 研究者が公表を予告 – CNET Japan
しかし,ネットワークについて専門的な知識を持たない私には,これがどれほどヤバいのかという判断はつかず,いろいろと情報を探っておりました。そこで目に飛び込んできたパワーワードこそ,
無線LANケーブル
です。というわけで,無線LANケーブルについての解説と,法律的な見解をなぜか弁護士の陸弁さんに聞いてみたいと思います(無理矢理)。
2016年12月17日のtogetterまとめ
実は「無線LANケーブル」というパワーワードが発掘されたのは,今回が初めてではなく,2016年12月17日のtogetterまとめ「メルカリに出品されている「無線LANケーブル」に沸き立つTL」が元ネタです。
https://togetter.com/li/1060365
実はこちらの元ネタでは,いわゆるネタ感は少なく「マジボケ」感のあるものでした。
無線なのにケーブル
という亜空間的なゲシュタルト崩壊を起こしそうな矛盾感がTwitterのTL(タイムライン)の話題をかっさらったようです。
2017年10月16日に「無線LANケーブル」が再燃
WPA2の脆弱性の報道を受けて、セキュリティ意識がとても高いメルカリ民は無線LANケーブルをどんどん購入しているから、残り出品2点限りだぞ。高品位な無線LANケーブルが欲しい人は急げ!! pic.twitter.com/SbsKfVhc1x
— うにたんは前科者になりました (@tana_p) 2017年10月16日
というわけで,先に上げた非常に重要なネットワーク問題であるCNET Japanの記事に反応して,現代の闇市とも言われるメルカリで意識の高い「無線LANケーブル」の出品があり,話題になりました。
「WPA2が破られた今、『無線LANケーブル』の発売が待たれる」
「無線なのにケーブルで繋ぐのw」
「無線LANケーブルとかいう矛盾の塊」
「専門学校の普通科 みたいな響きを感じる」
「清純派○○○○みたいな言葉の組み合わせだな」
「無線LANケーブルの未来ガジェット感」
「無線なのか有線なのかはっきりしろ」https://news.biglobe.ne.jp/trend/1016/blnews_171016_2489989895.html
うーん,この…。さすがとしか言いようがありません(一部,倫理規定により伏せ字にさせていただいております)。
2017年10月16日夜には大喜利状態に
https://itemmercari.com/jp/m65709790537/
中古のLANケーブルが30,000円で出品されております。すっかり有名出品物で大量のコメントが付いています。
https://item.mercari.com/jp/m14282961852/
コメントによると,
動作未確認です。
CAT5e ストレート結線です。
「ストレート結線」とは?!何を結んでいるのでしょうか。私の目の錯覚でしょうか。むむむ…。
いや,無理ではないでしょうか…。哲学ですね。もはや。
2017年10月17日に「無線LANケーブルは実在する」との一報
マジかよ?!ってなりました。
http://image.itmedia.co.jp/l/im/news/articles/1710/17/l_ky_wificable-07.jpg
例えば、東芝テックが販売している「ARESPO」(エリスポ)という無線LAN構築システムでは、「漏洩(ろうえい)同軸ケーブル」(LCX)と呼ばれるケーブルを使用している。無線LANルーターから発せられるWi-Fiの信号を、長いケーブルを通して遠くに伝達しつつ、同時に等間隔でケーブルに開けられた穴から電波をわざと漏らし、ケーブル付近で電波の送受信が行える機能を持たせたものだ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1710/17/news038_2.html
そうなんだー。なるほどー。まあでも,メルカリで売っているのとは別物ですな…。しかし,なんでもあるもんですね。
漏洩同軸ケーブルは身近なところですと、東京メトロの地下駅間において携帯電話の電波を送受信するために敷設されてます。https://t.co/qS0Xf6Ohgf
— つかもと (@tsukamoto_san_) 2017年10月17日
さらにフォロワーの方に教えていただきました。「無線LANケーブル」と呼ぶかどうかはともかくとして,「漏洩同軸ケーブル」は東京メトロなど地下鉄間での携帯電話の電波送受信にも使われている技術とのことです。身近なところにある技術なんですね!
タイトルによるSEOを考える
話はかなり変わりますが,ブログにおけるタイトルはSEO(Search Engine Optimization)において,極めて重要と言われております。
記事タイトルの付け方こそ,Googleの検索流入を決定づけ,ブログの成功/失敗を決めると言っても過言ではありません。
「無線LANケーブル」というワードは,一過性の流行で終わるでしょう。しかし,多くの人に「ちょwww,おまwww」と言わせ,多くの人を立ち止まらせるパワーワードはそうそうありません。「無線LANケーブル」というワードから,ブロガーが学ぶこともあるのではないかと思います。
ブログに限りませんね。人の目に止まる言葉,それは成功の糸口かもしれません。
陸弁さんに聞いてみた
実は本ブログには「陸弁さんに聞いてみた」という,いままで1記事しかないカテゴリがあるのですが,どうにかしてこれを活かしたいと思い,現役弁護士である陸弁さんに「無線LANケーブルについて,法律的に解説をお願いします!」と無理に頼んでみました。
そんな商品あるわけないけど、買う側もそれをわかって買っているので契約としては有効。ただ、万が一『これで無線化できるんだ!』と信じた人がいたら錯誤無効の余地はあるかもしれないけど、今日日無線LANのことをわかってない人がいるほうがおかしいので、買った側に重過失があると言われるかもね
な,なるほど…。メルカリも契約事なので,「錯誤無効」とか「重過失」とかいうことが生じる可能性もないこともないかもしれないわけですね…。さすが陸弁さん!勉強になりました。
というわけで,「無線LANケーブル」について「陸弁さんに聞いてみた」結果としては…
メルカリで大喜利はやめといた方が無難じゃね?!
ということでしょうか。
ちなみに,「陸弁さんに聞いてみた」の真面目な(?)記事は下記です。よろしければどうぞ。
まとめ
無線LANケーブル…魅惑的なパワーワードですね。人を惹きつけてやまないものがあります。特にまとめることもないのですが,
人間は矛盾に反応する生き物である
ということは言えるのではないでしょうか。「障害があるからこそ燃える!」などというワードをどこかで聞いたことがあるようなないような…。
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