ドコモのiPhoneなら格安SIMでそのまま使えるのに…
下記の質問から本記事を書き起こすことといたしました。
ぴくせる
こんにちは、いつも参考にしております。 格安SIMについて伺いたいです。 私は今ソフトバンクのiPhone6を利用していまして、もうすぐ2年経ちます。 このタイミングで格安SIMに替えたいと思っていたのですが、ソフトバンクのiPhone6はSIMロック解除できないとのこと。 これはもうあきらめて端末を買うしか方法がないでしょうか?
本サイトをいつも参照してくださっている方のために,全力でお答えしたいと思います。「事案は場合分けをして臨むべし」ということで,今回は場合分けして臨みたいと思います。
ドコモのiPhone5Sや6や6Sをお持ちの場合
まず,現在のiPhone6や6Sがドコモ端末なら話は簡単です。どの格安SIMでもたいてい使えます。ドコモ系では,LINEモバイルが一番オススメですね。月額500円で1GBですが,LINEフリープランはLINEでデータ容量が減りません。下記で詳しく解説しています。
auのiPhone5Sや6や6Sを意地でも使い続けたい場合
これはかなり簡単です。基本的にmineoのAプラン(auから回線を借りているプラン)を使えばOKです。
auプラン(Aプラン)動作確認端末一覧 | mineo(マイネオ)
以前はiPhone5Sと5Cについては,iOS9.3.2は保証されず,iOS7.1.2までだったのですが,現在は5c以降はすべてiOS10.3.1まで保証されています。
au VoLTE対応のiPhone 6Sと6S Plusについて
一つ注意して欲しいのは,au VoLTE対応のiPhone 6Sと6S Plusの場合です。VoLTEとは,”Voice over Long Term Evolution”の略称で,LTE回線で「高音質通話」や「高音質高画像のビデオ通話」ができる技術・サービスです。
VoLTEを含め,mineoのauプラン(Aプラン)に下記の3種類のSIMがあります。
- nanoSIM
- microSIM
- au VoLTE対応SIM
VoLTEは非常に良いサービスだと思うのですが,mineoのau VoLTE対応SIMをiPhone 6Sと6S Plusで使う場合は,SIMロック解除が必要となります。auの場合は,購入日から180日以上経過していれば,自身で契約してない中古端末でもauショップで3,240円でSIMとロック解除可能です。SIMロック解除については下記の記事をご参照ください。
通常のnano SIMの場合は,iPhone 6Sと6S Plusでも,iPhone6以前と同様にSIMロック解除なしで使えます。
一方で,Androidの場合は,2015年夏モデル以降の端末は基本的にVoLTE対応ですので,au VoLTE対応SIMしか使えず,SIMロック解除必須となります。
上記はmineoがau VoLTE対応SIMの取り扱いを発表したときの図ですので,いまはさらにau VoLTE対応SIMのみ&SIMロック解除必須の端末が増えています。iPad mini 4もこの中に入ってますね。
ちなみに既存のmineoユーザーの場合は,2,160円(税込み)でau VoLTE対応SIMに交換してもらえます。新規でmineoに申し込む際には,下記のように3種類の中から選べます。
お手元にあるauのiPhone6S/6S Plusが,SIMロック解除済みの場合はau VoLTE対応SIMを,SIMロック解除していない場合はnanoSIMを選びましょう。
SoftbankのiPhone5Sや6を意地でも使い続けたい場合
上記のmineoを含め,格安SIMはドコモやauの回線しか使用していませんでした。とりわけドコモ系が多いですね。しかし,2017年3月22日より日本通信が「b-mobile S 開幕SIM」,U-mobileが「U-mobile S」を発売したことにより,ソフトバンク回線を使用した格安SIMが登場となりました。
これでソフトバンク版のSIMロック中古端末(iPhoneやiPad含む)が使えるようになりました。これは非常に画期的なことです。ただ,値段設定が他社の格安SIMに比べてかなり割高です。この点はいただけません。詳しくは上記の記事をどうぞ。
本当はSIMロック解除ができれば一番いいのですが,総務相がSIMロック解除を指導前に発売されたiPhone5Sや6に対して,公式SIMロック解除を認めているキャリアはありません。お手上げです。
ちなみに,6S以降だと自己契約で半年経てば,公式SIMロック解除可能です。詳しくは下記の記事をどうぞ。
しかし,その上で,敢えてこの問題にチャレンジするならば,下記の2案があります。
- 通称「SIM下駄」を使用すること
- 「ファクトリーアンロック」に挑戦すること
通称「SIM下駄」を使用すること
まず,1からいきたいと思います。本サイトの趣旨からははずれますが,歴代のiPhoneはこのSIM下駄により後略されてきた歴史があります。しかし,今後もうまくいくどうかは未知数です。管理人である私も試したことがあるのですが,今ひとつ電波のつかみが不安定でやめてしまったこともありました。しかし,技術は日進月歩です。いまはすごくよいのかもしれません。本案の最大のメリットはコストが最小ということです。
信用できるかどうかは,まったく保証しませんが,あくまで例としてリンクを貼っておきます。SIMアダプタは,同商品で「うまくいった」という報告を信用しないでください。個体差は確実にあります。
SIM下駄があるなら,SIMロック解除は意味がないか?という疑問を持ちます。もちろん,私はそうは思っていません。ケータイ乞食的な節約観点からはいうまでもなく,今後のSIM入れ替え端末操作においても「自由度」という観点から,SIMフリー端末を持つメリットは計り知れません。ただ,Androidであれば,ドコモなど割に簡単にSIMフリーロック解除に応じてくれるキャリアもあるのですが,iPhoneはさすがに虎の子,そう簡単は手放しません。
総務省の規制により,iPhone6S以降は全キャリアにSIMロック解除が義務づけられました。とりわけ,auについては,2015年5月より購入時の所有者に限定せず,およそ6ヶ月でSIMロック解除に応じるようになりました。所有者のみという条件が付く点を除ければ,docomoとauも然りです。
ただ,SIM下駄については,十分な知識のない方にオススメできかねます。その理由は,「とっつきにくいこと」「仕様がコロコロ変わること(そして,それは誰も保証しないこと」が挙げられます。それでも勉強したい人は下記リンクなどをどうぞ。
SIM下駄の最大の弱点は,iOSのバージョンアップで仕様が変わると無効になるという恐れがあることでしょうか。
「ファクトリーアンロック」に挑戦すること
こっちはただでさえアヤシイSIM下駄よりも,もっとアヤシイです。そもそも,どうやって,appleがSIMフリーロック解除ロック制御をしているかという話になりますが,どうもIMEI(端末個別識別番号)に基づいて判定しているようです。そして,この「ファクトリーアンロック」とは,「力のある○○が,appleのサーバーに××して,当該の端末をSIMフリーと認識させる」というものです。
おお! アヤシイ! ものすごくアヤシイ! と思われるかもしれませんが,成功談もいっぱいネットに上がってます。信じられる方だけやってみてください。
ちなみに私はイギリスの業者にだまされました! 人柱体験実録です。ぐすん。
また,2016年10月現在,中華系の携帯買取専門店でiphone6や6Sの買取価格が暴落しています。これは不正なルートでのアンロック端末が,再ロックされているという噂もあります。
6S以降はドコモ,au,ソフトバンクともに条件こそあれ,SIMロック解除に応じるようになったわけですので,危ない橋を渡るのはやめましょう。
考え方を変えましょう
あくまで,「au・SoftbankのiPhone5Sや6を活かして使いたい」という要望のために,一般的ではないマニアな方法を紹介してきました。しかし,普通に考えれば,こんなリスクの高い方法を侵す必要はありません。
なぜなら,iPhoneは「iCloud または iTunes のバックアップからデバイスを復元する」ことが可能だからです。本当にあっという間ですよ!
というわけで,もっともオススメする方法は,以下の2つです。
- いまのiPhone5Sや6をヤフオクやメルカリで売って,格安SIMで使えるドコモiPhone6/6S/7/SE(もしくはmineoで使えるauのiPhone6/6S/SE)を中古で購入する
- いまのiPhone5Sや6をヤフオクやメルカリで売って,appleオンライン公式ストアで,SIMフリーのiPhone6/6S/7/SEを購入する
1の場合の中古iPhoneはもちろん,SIMフリーでもOKです。ただ,docomo版より相場が高くなりますので,日本国内で格安SIMのみを使う場合はメリットが多くはありません。海外に行く機会が多い方には,SIMフリー版を強くオススメします! 2の場合のメリットは,なんといっても新品iPhoneであることです。
ヤフオクは有名なので使ったことがある人も多いと思いますが,スマホ主体のメルカリは使ったことがないという方もいるかもしれません。メルカリの登録方法は下記からどうぞ!
ヤフオクを使う場合も,ポイントサイト経由で若干のポイントを稼ぐことができます。ポイントサイトについては,下記の記事なども参考にしてください。
ソフトバンクでの購入を検討される場合はこちらもご参照ください。
iPhoneを売却する際には,必ずリセット&データ消去をしてください。下記などもご参照ください。
晴れて解決して格安SIMを検討する際には
さまざまな格安SIMを検討していただければと思いますが,候補の一つとしてDTI SIMを紹介しておきます。
本記事をお読みくださる方なら,ドコモ端末をお持ちでしょうから,ドコモと同じような定額通話サービス「でんわ定額」のあるDTIがもっともオススメです。もし,ドコモは通話だけ保持して,DTIでは通話なしのデータSIMにするなら,DTIでは6ヶ月無料キャンペーン中なので,超絶お得です。ドコモ回線を残すと,電話番号やドコモメールが保持できるメリットがあります。
1GB/3GB/5GBそれぞれの安さも,業界1・2を争いますが,ドコモ・au・Softbankから移ったばかりで,「ネットを不自由なく使いたい」という方には,「ネットつかい放題」がオススメです。さらにDTIでは,オプションとして月額780円で「でんわかけ放題」も用意されています。
「ネットつかい放題&でんわかけ放題」の月額3,680円でも,ドコモ・au・Softbankといった大手キャリアからすれば,段違いのケータイ料金節約術になります。ご検討ください!
新しいところでは,nuroモバイルというのもあります。 合わせてご検討ください。
もしくは最新端末であるZenFone3という手もあるかと思います。ZenFone3は,DSDSといって,SIMカードが2枚刺せる仕様です。
ご検討ください!
momoさま
コメントありがとうございます。下記のサイトなども参考にしていただければと思いますが,ソフトバンクはガラケーやAndroidは銀色,iPhoneは黒と別のSIMを発行しており,互換性はありません。契約があればソフトバンクショップで3,240円で交換可能なようです。
http://nurgle77.com/3273.html
いつも参考にさせて頂いております。
ソフトバンクの格安SIMはiphoneのみでアンドロイドで使用できないのですね。
ワイモバイルのiphone5Sでも使えるようなのでiphoneだけが特別なSIMなのでしょうか?
さとーさま
コメントありがとうございます。たしかにAndroidは機種によって,ヤフオクやネット上でロック解除コード売ってますね。あれってどういう仕組みなんでしょうかね。安く解除できるのでお得だと思います!
iPhoneをsimフリー化するのはめんどくさいですよねー。
Androindだったらアンロックコード買えばすぐできるのに、、
前に、ソフトバンク版のXperia Z3をsimフリー化しました。
ぴくせるさま
喜んでいただけたようでよかったです! 中古のiPhoneは,多少傷があっても,意外にヤフオクで高く売れます。この辺はAndroidとの差ですね。
中古iPhoneはもちろん,SIMフリーでもOKです。ただ,docomo版より相場が高くなりますので,日本国内で格安SIMのみを使う場合はメリットが多くはありません。海外に行く機会が多い方には,SIMフリー版を強くオススメします!
こんばんは。
日曜なのに、早速の、しかもすごくすごく丁寧なご回答ありがとうございます。感激しました。
ファクトリーアンロックは当方も選択肢として検討したことがあったのですが、おっしゃる通り、リスクが高すぎると判断し見送っておりました。
手持ちのiPhoneを売却してSIMフリー端末を購入する方法、確かに一番妥当な方法だと感心いたしました。
一方で当方のiPhoneは画面上部が少し欠けておりまして、しかもソフトバンク端末なので、売却しても大した値はつかないような気がします。
もちろん、このままソフトバンクと契約し続けるつもりはありませんので、教えていただいた通り中古端末を購入したいと思います(SIMフリーの中古端末を購入、でも良いんですよね?)。
懇切丁寧なご回答本当にうれしく思います、ありがとうございました。
今後も参考にさせていただきます(アメックス祭りにも参加しています)。